
近年、「磯焼け」とよばれる藻場が消失する現象が日本各地の沿岸部において起こっています。磯焼けが起きると海藻を餌とするアワビやウニや、稚魚の成育場が減少するため、漁業に深刻な被害をもたらします。その原因は、食害動物の増加、胞子不足、栄養塩の流入不足、波浪など多種多様ですが、弊社の藻場礁(藻類着生基質)を投入することで、以下のような効果が期待できます。
コンブ場
北海道旧南茅部町に設置したアルガーリーフに繁茂するマコンブは、2019年時点で、第三世代まで着生しています。なお、スラブを取付けた際の埋没・沈下に対する有効性が実証されました。主にマコンブに実績があります。



アラメ・カジメ場
静岡県下田市沖に設置したアルガーリーフ試験礁にはアラメが繁茂しており、単葉から側葉までの生長が見られました。その他にアワビ類やイセエビなどの蝟集も見られて遊行性生物の増殖に期待できます。主にアラメ、クロメ、アントクメに実績があります。



ガラモ場
左の写真から、岡山県牛窓地先のアカモク、北海道小樽市地先のフシスジモクが繁茂するアルガーリーフと、熊本県上天草市地先のホンダワラが繁茂するテラス型育成礁です。その地域により種類は変わりますが、主にホンダワラ、アカモク、シダモク、フシスジモク、ノコギリモク、マメタワラに実績があります。



その他の藻場
鹿児島県枕崎市地先のトサカノリが繁茂するアルガーリーフです。褐藻類以外にも紅藻類のトサカノリ、テングサなどに実績があります。



副次的な効果
海藻の周辺は、多くの水産生物の生活空間となり、種苗放流の温床として利用することも可能です。左の写真から、テラス型育成礁内部のメバル幼魚~成魚、アルガーリーフの藻類着生基質のアイナメ(雄)と卵塊、アワビ、マナマコ、アルガーリーフ周辺のスジアラ、内部のイセエビとなっており、藻類着生(繁茂)効果以外にも、対象生物の習性に合せた付加機能を設けることで、相乗的な生息環境空間の造成が可能になります。






アルガーベイ | |||||
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型 式 | 寸 法 L×B×H (m) |
重 量 (ton) |
生物付着面積 (㎡) |
基質の特徴 | シートカタログ (PDF) |
ARW-C | φ30.0㎝×8.0㎝ | 9.70 | 0.167 | エッジ(溝)効果 漁港施設への付加 |
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ARW-C(Reef) | 1.16×1.16×0.39 | 757.0 | 1.506 |
テラス型育成礁 | |||||
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型 式 | 寸 法 L×B×H (m) |
重 量 (kg) |
生物付着面積 (㎡) |
基質の特徴 | シートカタログ (PDF) |
Σ9-3MW | 4.30×4.30×1.95 | 19.67 | 123.39 | エッジ(溝)効果 |
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Λ4-3MW(ST) | 5.08×5.08×2.02 | 12.46 | 99.52 | エッジ(溝)+石材 |